苫小牧ではアイシン精機の進出もあって、トヨタ流改善を学んで実践しようという気運が中小企業にも高まっている。
トヨタ生産方式の基礎を作ったといわれる大野耐一さんの言葉として、次の様なものがよく紹介される。「親方はどれだけ部下を困らせるかが大事」「本当にいい仕事をしようと思ったら、部下に憎まれるぐらいじゃないとダメだよ」「上司が部下の能力を決めつけてはいけない。上司は自分の力量の範囲内でしか部下を見られないから、自分より器の大きい部下を押さえ込んでしまうが、部下の能力は無限と思え。」
「部下を困らせろ」というのも、困って改善しようとする根っこは、困ったことにぶつかり改善しよう、変わろうとする人の強い意思が重要という指摘だ。従業員が、改善の知識やスキルを磨くことで、それが損益にどう影響するかまでイメージできると利益は増えていく。
故大野耐一さんは、リーダシップ、動機づけ、人を信頼して育てることの重要性を今も教えてくれている。