創造経営コンサルタント吉見 - head

経営コンサルタント吉見からのお知らせ

吉見事務所通信 7月号から

【創造経営コンサルタント部会:幹事会・総会 6月15日】【日本創造経営協会 通常総会:6月16日】日本創造経営グループ代表の磯部巌先生は、「共生共益の人づくり」と題して講演 【MSC-NET:6月19~20日】

【創造経営コンサルタント部会:幹事会・総会 6月15日】
 梅雨時期ゆえ羽田に降りると雨。この度、長らく創造経営コンサルタント部会の部会長を務められた㈱鈴正コンサルタント鈴木正光先生が部会長を退任されました。慰労会の意味もあり懇親会がコンサルタント部会幹事会・総会後に行われました。鈴木正光先生は、『母ごころ 明治・大正・昭和・平成を生き抜いた「私の生涯」』と題したお母様(95歳)鈴木千代様の伝記を出版され、このとき私たちにプレゼントしてくださいました。この本の序文で鈴木正光先生は次のように書かれています。「私が家系調査を進めていく中で母の思い出を聞く機会が何回もありました。その時、母がどんな思いで人生を駆け抜けてきたかを聞いていくうちに、母の子供に対する篤く、深い思いがフツフツと湧き出ているのを感じ、改めて母の愛の深さに思わず、その度に涙しました。」
 この本の「発刊に寄せて」の中で、日本創造経営協会 薄衣岩雄理事長は、「この本からは、千代氏や同世代の人たちは、戦争や貧しさの中でもお互いが助け合う、心暖まる珠玉の生き方をし、多くの人がお互いに感謝しながら生きてきたこともわかる。このような千代氏のすばらしい生き方は、現代人に失われてしまったとても大切なものを啓示している。」と書かれております。
 鈴木正光先生は、私の独立後、創造経営コンサルタント部会の継続研修や幹事会でお会いすると、いつも大きな声で気さくに話しかけてくださり、たくさん励ましてくださいました。鈴木正光先生の背後に、このような素晴らしいお母様の存在があることを、この本で教えていただきました。部会長職を離れても、鈴木正光先生がますます健康でご活躍されることを願っております。

【日本創造経営協会 通常総会:6月16日】
 この日の朝は強い雨。あまりの雨脚の強さに出かける気が失せて、ホテルでチェックアウトぎりぎりまで読書。サラブレッド育成牧場のオーナーからプレゼント(著者のサイン入り)していただいた、手嶋龍一氏著の「ウルトラ・ダラー」。本の帯に「これを小説だと言っているのは著者だけだ!」とありましたが、まさに納得、久しぶりの小説を一気に読み進みました。著者は、前NHKワシントン支局長。牧場のオーナーとは著者がワシントン支局長時代から交流があるとのお話で、競走馬業界の人脈は私のような庶民とは別世界のものがあると感じます。しかし、この本は拉致問題だけではなく、国際問題や日本の外交を考える上で、非常に有用な一冊と感じましたのでご紹介させていただきます。
 幾分雨脚が弱まった午後からは、日創協本部の総会と講演会。早めに会場へ行くと、北上電設の高橋社長がそばに座るように声をかけてくださり、日創協北海道支部の運営に積極的に協力するので、遠慮なく相談を持ちかけるようにとの励ましをいただきました。この日の高橋社長のお話や過去にいただいたメールから印象的なことをお知らせします。
 「吉見さん、経営者と言うものは本当にわがままなものですよ。この点を忘れずにコンサルタント業務を行わないといけません。」「多くの経営者は、楽をしていいとこ取りをしようとするが、そんな都合の良いものなんてあるわけが無いだろう。トップが本気で、どっぷりつかるから会社が変わっていけるんだ。」「他人事はダメ。本気にならなくちゃ。本気を出して、真剣に取組み始めると変わっていくもんです。本気で方向付けをし、それに向かって進めば、問題のある社員も、リストラなんかをしなくとも、自分から辞めていきます。だから、私は関わる経営者に対し、もっと真剣におやんなさい。もっと本気でしゃにむにやりなさいよと言ってやるんです。」
 日創協本部の総会の休憩時間や懇親会では、このような貴重な言葉が飛び交います。経営者の生の声をお聞きできるチャンスですから、実に有難い場でもあります。
 終了後は、JRお茶の水駅近辺で、行政書士のYさんと落ち合い軽くいっぱい。Yさんとはかれこれ20年以上のお付き合い。彼がTKC広報部勤務時代ら始まり、最近では年2~3度はお会いしています。春先にお会いしたときは、中国旅行のお土産という中国紅茶をいただきました。甘みのある美味しい紅茶でして、しばらく楽しませていただきました。人とのご縁とは不思議なものですね。「ご縁は大切にして、自分から切ってはいけない」ことを教わっていますが、現実はいろいろなことがあります。

 日本創造経営グループ代表の磯部巌先生は、「共生共益の人づくり」と題して講演されました。印象に残ったお話を次に箇条書きでお知らせします。
①トップマネジメントとは「環境適合力」
②法律で決められることは最低ライン(アンダーリミット)。法律や仕組みを強化しても、根本は人間の倫理にのっとった行動と責任の取り方による。だからこそ根源機能をしっかり創り、自分と相手との関わり方の見方、とらえ方をしっかりさせること。
③創造経営のSD-NETでは、体験の一般化、成功事例と成功するにはどうするのかということに取り組んでいる。言い換えるなら、創造経営は、「失敗をどう活かすか」ということから始まっている。
④KD-Ⅰでは、倫理性や道徳性が分かっているかをチェックできるし、KD-Ⅱでは実際に行動に移せるかという責任能力を見ることができ、KD-Ⅲでは相手を活かしながら生きがい、働きがいを高めうる組織統率力を見ている。
⑤「家系調査・分析を通じ、生きがい、働きがいを創造する」と表現しているが、人間はいい面と悪い面の両面を持っているものだから、無意識で人に悲しみを与えることがある。この点を自覚しながら、生命の躍動をどのように高めるかが大事。
⑥KD-Ⅰ(企業性格)テストでは、一人ひとりがどう考えて、どう動くかがとらえられる。企業集団性格を変えるということは、一人ひとりの考え方、動き方、働き方を改善していくということだ。
⑦基準行動でも小集団活動でも重要なことは「徹底する!」ということ。
⑧経営者がリーダーや従業員と対話するときは、その両親の長所を聞くこと。肯定的な関係を築いて欲しい。それは「いいことを二人でやると人間性が高くなる」ということだ。
⑨企業の社会的責任とは、まず企業を倒産させないことだ。さらに、関わる人に迷惑をかけない、取引先との取引を持続し、さらに社会に貢献していくことだ。
⑩まとめとして日本創造経営協会の目標を分かりやすく表現すると、共生とは八種の人間関係の中で生きることであり、家と企業の持続可能性を高めることである。生活者経済の実現を目指すとは、まず生命を大切にする、自然財の根本である太陽や水を大切にすることから始まる。

【恩師野阪先生を囲む会:6月17日】
 翌日は昼食を兼ねて茨城大学の刑法ゼミの恩師を囲む会が新宿でありました。階上は高層ビル50階にある展望レストラン街の中華料理店。茨城県在住のIさんとKさんが事務担当でしたが滅私奉公そのもの、献身的に出席確認や住所録等(作品といって言いほどの名簿です!)の準備には頭が下がります。会場設定の幹事は東京にお仕事をお持ちのAさん・Oさん・Kさん、二次会の準備までされ、用意周到でした。
少し早めに会場のあるビルへ行き、幹事さんたちと喫茶室で事前打ち合わせ、会場の開店に合わせ移動すると、恩師野阪先生の姿がもうそこにありました。大きな荷物を重そうにお持ちで、参加者の皆へのプレゼントの本だと言われます。中身は、畑村洋太郎著「失敗学の進め」と「失敗学の法則」の二冊でしたが、驚きました。前日の日創協本部の講演会のもう一人の講師が、東京大学大学院助教授の濱口哲也先生で、本の著者である畑村洋太郎先生の門下生。講演のタイトルも「失敗に学ぶ―健全な組織運営のための経営者倫理」、講演を聴きながら私は実務にすぐ応用できる話が満載と喜んでおり、講演後の名刺交換の際にそのような感想を申し述べたのが前日でした。
 野阪先生のスピーチでは(この通信は野阪先生にも送るので、記憶違いがありましたらご容赦ください)、著者である畑村洋太郎さんは直接知らないのだけれど、著者の畑村さんのお姉さまと大学(たぶん慶応大学、大学院かもしれません)が一緒で、弟さんが機械工学専門で失敗の研究もしているということを聞いていた。実社会で働いている教え子の卒業生達が何かにぶつかったとき、それを乗り越えるヒントがあるかもしれないので用意してきた。畑村理論を信奉しているわけでも強制するつもりも無いので、各人が自分自身で読む中で、自分の意思で取捨選択するようにとのことでした。飛行機の予約が午後5時であり、後ろ髪を引かれる思いで二次会は失礼し、機中でいただいた本を読みながら北海道へ。機内はすいていて、読書には最適でしたが、後日「二次会は午後6時半まで続いた」と聞き、ちょっぴり参加者にうらやましさを感じましたが、追って19~20日はMSC-NETという創造経営コンサルタント部会の集まりで再び上京というスケジュールでしたのでやむを得ません。
 この17日は午後には曇り空から太陽が顔を出す梅雨間の青空となりましたが、野阪先生はスピーチの冒頭に、「昨夜は天候が気になってよく眠れなかった。誰も悪いことなんかしていないのだから、みんなが濡れずに来られるように祈っていたが、雨がやむ天気になって良かった。」とお話されて、師の愛情あふれる思いに気づくことなく過ごしてきた歳月をまたまた反省しておりました。

【MSC-NET:6月19~20日】
 硬い表現となってしまいますが、昨年より取組が始まったのがマスター創造経営コンサルタントネットワーク(略称MSC-NET)です。今年は偶数月に東京に集まり、一泊二日で参加者たちが次の目的実現のために努力しています。
 「生命力開発を基盤にモデル企業作りを実現するコンサルタント育成を目的とし、日本創造経営グループのノウハウ・技の公開と各メンバーの交流を通じ、関与先経営改善・革新とコンサルタントの実務的能力向上を同時に図る。また、相互のコンサルティングツールや事例を共有するために、インターネットによるシステム(SCON)の活用をする。」
 私は昨年から参加し、得るものがたくさんありますが、日本創造経営グループのコンサルタント事業部スタッフの採算度外視の懸命な運営姿勢を見ると、真剣に取組まざるを得ません。
 今年は年齢的に30歳代から40歳代の層の方達のレベルアップには驚きます。年齢的な勢いなのでしょうが、発言や関与先診断や指導の進め方を聞いていても、彼らが力をつけていることが実感できます。指導するコンサルタント事業部スタッフと学ぶMSC-NETメンバーとの思いが一致すると、人はこのように成長するという実例があふれています。
 また、今年から参加のメンバーを見ても、昨年から同じ職場の先輩の参加する姿を見ている人たちは、年齢が若くとも疑似体験を積んでいるのですね。予備診断報告の事例を見ていても、私よりレベルが上かもしれないと素直に思ってしまいます。
 この場での学びを、お客様企業にフィードバックし、支援する企業が生命力にあふれ元気になり、社員や取引先の喜びにつながるのなら、コンサルタントとして実に幸せなことです。今後も研鑽を積んでまいりますので、一緒に良いものはもっと良くし、悪いものは素直に反省し、正しいあるべき姿に改めていきましょう。宜しくお願いいたします。 
 

[ 更新:2006-07-02 15:21:32 ]

その他の記事
記事のインデックスに戻る
ページのトップへ
創造経営コンサルタント吉見 - foot