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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

吉見事務所通信2009年2月号(63号)より

【1月を終えて】
(1)今年の正月休みはくつろいで過ごした。ゆっくり時間が流れ、暮れに読み残した本を読み、体の疲れも取れた。私は1月4日より仕事を始め、翌5日から多くのお客様も仕事始めとなった。初日からこれまでになく、挨拶メールが入るし昼くらいから電話も入る。アイドリングも早々にトップギアでの仕事になっていった。貸倒などの悪い報告や相談は全くないのだけれど、早め早めに対処したいという流れに押された1月だった。

(2)中旬には気分転換にアンサンブル金沢のコンサートに出かける。10年ほど前に妻の実家の金沢で初めて聴き、今回が2回目である。アンサンブル金沢は指揮者の故岩城宏之氏が音楽監督を務めた常設のプロフェッショナル室内管弦楽団である。編成は30数名とオーケストラとしては小さい。岩城氏は「最近70~100名の大規模オーケストラが大音響で聴かせる楽曲がもてはやされるが、ベートーベン当時の小編成のオーケストラ用の埋もれた名曲が実にたくさんあるのだから、その素晴らしさを多くの人に知ってもらいたいし、それを演奏できる楽団にするのが夢である。」と語っていたことを思い出す。管楽器も一つのパートが2名だが、この規模のオーケストラとは思えぬほど雄渾に演奏するから聴いていて驚く。音の響きがしっかりし、各楽器のハーモニーが実にきれいだった。今回の指揮は現音楽監督でもある井上道義氏。彼は饒舌家で知られるそうだが、アンコールのマイクを使わぬトークや指揮振りも確かに饒舌だった。
アンサンブル金沢の歩みは、中小企業が自社の強みを活かす「選択と集中」のモデルになると私は思う。アンサンブル金沢の取組んだことを企業向けに表現し直すと次のようになる。①自社の存在目的、理念を明確にする、②理念を実現できる人材を幅広く募り、鍛える、③質の高い、精度の高い仕事にこだわる、④強みや得意分野を明確にしながら新しいことにチャレンジを続ける。自社に具体的に当てはめて、何をどのようにやっているのか考えていただきたい。ヒントが見つかるはずだ。

(3)1月は創造経営吉見ゼミの9回目を苫小牧で、サンプル開催を札幌で行った。まだ少数ではあるが、ゼミの趣旨が実現しそうな流れにあり、参加メンバーにはいつも感謝している。苫小牧のあるメンバーから、「過去の最高益となりそう」との発言も頂いた。今回は創造経営協会理事である宮城県石巻市の北上電設工業㈱高橋悌二郎社長も応援に来て下さった。高橋社長は北海道応援団長を自認されるがあくまでも応援団長。エールをいただいて、元気をいただいて、フィールドでプレーするのは我々である。吉見経営ゼミ終了後、計7名で交流会となり、メンバーの行きつけのお店で美味い料理にすすむお酒、どう働き、どう生きて、どう経営するのか話は尽きなかった。このメンバーは何があっても乗り越えていけるだろうと感じた。仲間が一人、また一人と増えて、幸福を感じる経営をしていただければと強く願っている。
 元気で力強い人もたくさんいるのだけれど、お客様ではない関わりの人から、「暮れから健康を害し、仕切り直したいので一旦離職を決めた。」という連絡もあった。何事もまず健康があって取組めるもの。いつか元気に復帰したという連絡が来る日を待ちたい。気になるのは、階層や年齢に関係なく無反応の人が増えている。自分に必要がある時は連絡が入るから、多分先方はそれでいいのだろう。企業性格(KD-Ⅰ)テストでいう0点の反応の人は、周りに助言や支援のチャンスがたくさんあるのだけれど、自分がいっぱいいっぱいで、目先の解決にならないと背を向ける。そう言いつつ顔を見ると「大変、大変、しんどい、嫌な役回りだ、あれもやった、これもやったが何をやっても効き目がない・・・」と苦しそうにこぼす。改めて最後は自分(自力)であり、自分と関わる人の力(他力)によって、生きて生かされていくものと思う。

[ 更新:2009-02-02 14:46:18 ]

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