創造経営コンサルタント吉見 - head

経営コンサルタント吉見からのお知らせ

五月5月を終えて、水無月6月始まりにあたり

吉見雑感と見聞きしたこと

*吉見雑感*
 家族も組織も人の集まり。必要性があって、縁があって一緒に暮らし、一緒に働いている。今年に入り、給与や賞与も下がる大企業の報道が続いた。確かに物やお金は目に見える豊かさだ。ブランド物を身にまとうとその豊かさ(?)が分かり易い。北海道に暮らす良さは、北海道の所得水準で自然と共に心豊かに暮らせることだ。私は身の丈にあった物と心の調和点を見つけやすく、自分が納得して暮らすことができる場所が北海道と思う。
最近の「もったいない」「まだ使えるものは捨てずに使おう」という流れもいいことと思う。カーシェアリングが札幌以外の北海道で普及するかどうかは分からないが、持たないのではなく皆で持つという流れ、皆で分かち合おうという流れもいいことだ。
 ネットワーク化というと特別の関係と思いがちだが、地域連携であり、人と人との連携のことだ。昔はこの関わりが強く、しがらみとなってデメリットもあっただろう。最近は逆に個や孤に流れて、個や孤のメリットがデメリットとして認識されてきたように感じる。
 フリーの経営コンサルタントとなって思うことだが、この世の経営実務の半分は欲の世界であり、半分は理想を求める世界ということだ。この両方に脚を踏み入れないと、仕事は上手くいかないということをこの数年で現実的に学んだ。現在の北海道は、衰退する地域や業種を抱え、中小企業を中心に試行錯誤をしている。苦境だからこそ方針を明らかにし、しがらみのない良さを活かしていきたい。北海道の良い歴史も、改めるべき歴史も伝えるのは私たち自身だからだ。

*見聞きしたこと
 4月下旬日曜日の午後2時過ぎ、任意保険の継続に昔勤務したトヨタデーラーに行った。日曜の午後というのに中古車展示場には来客ゼロ。私の滞在中に電話も鳴らず、店内のセールスマンは所在ない様子だった。
 自宅でたまに出前をお願いする夫婦で営む地域のお寿司屋さんもこの春閉店された。ある漬物屋さんの社長が、「今年に入り回転すし店までガリの売り上げが落ちてきている。新しい売れ筋を作らなくては・・」と言っていたことを思いだす。
5月31日日曜日の夕方、札幌大通近辺の百貨店の地下の食料品売り場も、混雑することなくすぐ買い物ができた。スィーツ売り場も、前には普通だった行列が消えていた。
 聞く話だが、創業してまだ浅いある経営者は、赤字脱却に向け、社員を解雇して一人で出直す(リセット)覚悟を伝えた。夫婦で相談した結果という。これも潔良い適切な選択と思える。
 久しぶりに美術館へ行き安藤広重の版画展も観た。本展では、広重の「東海道五拾三次」(保永堂版)、同じく「五十三次名所図絵」(縦絵東海道)と葛飾北斎の「東海道五十三次」(小判シリーズ)を中心に、喜多川歌麿をはじめとした「美人画」、東洲斎写楽の「役者絵」、怪談などをテーマにした「妖怪絵」、ユーモラスな「寄せ絵」、幕末の横浜の風俗を描いた「横浜絵」など多様な作品が陳列されていた。計約220点という膨大な点数だったが、入場者が少ないおかげで実にゆっくり観ることが出来た。

 昇給の停止や夏の賞与の減額が現実のものとなるこれから、大衆消費にも今以上に影響が出てくるだろう。底が見える時期は業種によって大きな差が出る。先を見据え、現実を冷静に把握して、意思決定を続ける状況がしばらく続く。

[ 更新:2009-06-02 15:20:47 ]

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