創造経営コンサルタント吉見 - head

経営コンサルタント吉見からのお知らせ

【霜月11月を終えて、師走12月の始まりにあたり】

(1)地方都市 (2)11月9日創造経営セミナー札幌 (3)今年の吉見所感

(1)地方都市
 11月はお客様の好意で行政(地方自治体)支援の仕事をいただいた。久しぶりに道東と道南へ何度か行かせていただいた。そこはローカルの市町村なので人口も数千人から数万人規模である。当然第一次産業や公共事業の従事者がとても多い。政権交代による公共事業の大幅削減が現実のものとなると、マイナスの影響は大きいと多くの方が心配されていた。
 普段私は札幌と苫小牧を中心に仕事をしており、今回次のことを改めて実感した。資本主義経済の中では、①インフレ基調にあること、②消費人口がある程度集中し、分業が機能していること、③価格差(安く仕入れ、利ざやを取って売れる)を有効活用できる仕組みの中にいることが、企業に有利に働くということだ。現在の経営環境は、ローカル地域には苦しいことが多い。その中にあっても、何か得るものがないか、何か出来ることを見出そうとする中小企業経営者がいる事は嬉しいものであった。
(2)11月9日創造経営セミナー札幌
 日本創造経営協会北海道支部事業として、株式会社創造経営センター社長である森田雅美先生の講演会が行われた。約2時間の講演で、森田先生は「①今一体何が起きているのか? ②この事態にどう対応すると良いのか? ③企業が持続するにはどのように人づくりをするといいのか?」という点について豊富な事例をもとに、情熱をこめてお話しされた。企業が今の時代を生き抜くには「健全な財務体質をつくり上げる」必要が不可欠であり、その手法は「①余計なことはしないで得意分野に特化し、本業を掘り下げ、常に顧客と調和していく、②利益率を上げ、固定費を下げる(ダウンサイジング経営)ことにこだわり続ける(極める)、③付加価値をつけられる新たな取り組み(イノベーション)にはネットワークをつくり(企業群)活用すること」とまとめられた。講演会終了後は参加者の半数の方が交流会に集ってくださり、森田先生を囲んで刺激を与え合った。実に有意義な一日であった。
(3)今年の吉見所感
 年初はどのような1年となるか視界不良であった。12月を迎え、年次契約のお客様では赤字決算企業はごく一部。80%以上が黒字決算で1年を終える見込みとなり安堵している。赤字決算企業も、昨年の石油関連品目の高騰の影響によるものだった。増収増益企業もあるが、過半数は経費のムダを年初から徹底して洗い直し、減収減益ながらも黒字を守った。経営者と社員の、「絶対赤字にしない!」という気迫がこの結果を生んだと思う。
 決算チェックのお客様や無料相談お客様では、建設業が厳しい。前年比30~40%ダウンの売上で上半期推移している企業が多く、相談時点では全社赤字転落であった。10月以降は受注消化で現場が忙しいと聞くので、赤字幅を縮小していただきたいし、かなうなら1円でも黒字にしていただきたいと願っている。
印象に残るのは三十代の比較的若い経営者の頑張りである。少子化の中で、リピート率を高め、親も巻き込んで事業を維持している教育関連業や、結果にまで責任を持とうと企画提案する広告業は、黒字の維持あるいは赤字の大幅な削減を実現している。
 振り返ると今年は何とか良かったが、来年に向かい、この秋以降厳しさはさらに増している。今年頑張ったといっても終わればすぐ過去となる。来年に向けて、一層知恵を絞り、フットワーク軽やかに行動すること、試すことのヴァイタリティを維持していきたい。

[ 更新:2009-12-11 09:45:47 ]

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