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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

雇用情勢(日本経済新聞3月3日と8日掲載記事から)

総務省が3月2日に発表した1月の完全失業率は4.9%。10カ月ぶりに5%を下回り「改善」したと表現しているが、私達の実感とは開きがある。

 15歳以上で職に就かず求職活動もしていない「非労働力人口」が増え、1月には4507万人前年同月比33万人も増えているという。働く機会を得られず、求職活動を中断した人は雇用統計情失業者とみなされないルールという。このため、非労働力人口が増えることは統計上失業率の改善(?)にはつながるが、雇用情勢が好転したとは言えないだろう。
 就業者数を15歳以上の人口で割った「就業率」は、1月時点で56.2%。これは1953年の調査開始以来、これまでの最低という。それから失業率の算出には学生が含まれないというから、就職できないから進学する、就職できないから留年するという学生の数はどれくらいになるのだろう。不本意ながら進学するにしても留年するにしても、親にとっても本人にとっても相当の負担が続くであろう。
 厚生労働省によると、失業保険の一ヶ月当たりの平均受給者数は2009年4~12月で90万2800人。2008年度よりも48%も増えており、2009年4~12月期の一人当たり平均受給額は約12万円とされていた。政府の「雇用調整助成金」を使って一時帰休している労働者も1月時点で172万7千人もいるというから、潜在的失業率は8%前後に及ぶという試算もされている。雇用情勢全般の急な改善は見込めないというより、雇用情勢の厳しさは更に増していると考えた方がよさそうだ。
 2月23日の創造経営吉見ゼミ札幌で、ある経営者が「企業の責任は雇用を守ること」と発言を締めくくられたが、まさに的を射た発言と思う。私たち働く一人ひとりが、自分の仕事の質にこだわる意識を高く持ち、日々スキルアップに努めることを当たり前としたい。仕事でお客様を訪問して感じることだが、開発を担当する人材や納期・品質・コストの調和を追求する有能な製造担当者が不可欠になっている。あなたがそのポジションに居るのなら、是非そういう「求められている人材」になろう!

[ 更新:2010-04-02 09:55:25 ]

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