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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

吉見事務所通信 2007年12月号より(第49号)

【平成19年回顧】【平成19年の主な仕事】【趣味:舞台 クラシックバレエ】【長寿企業の特徴】【パート社員を活き活きと】

【平成19年回顧】
 平成19年も今月で終わります。少し振り返りますと、仕事面では全力で取組んだので悔いは無い一年です。ただし成果に対する評価は、満足から残念までかなり幅があります。経営診断後、毎月1~2度の支援訪問やその他にメールなどのやり取りで、関与後2年以内に赤字から黒字に転換、以後毎年利益の積み増しができるお客様も増えています。一方、そのようなお客様の3倍以上の時間を投入しながら、収支トントンがやっとで、それから前に一向に進まない会社もあります。本当に1社1社すべて違います。つくづくコンサルティングは、手作りのオーダーメイドと思います
 創造経営協会会員企業である宮城県北上電設の高橋社長様より、定期的に私を励まして下さる言葉やメールにも感謝しています。高橋様からは、「我々は反吐を吐く思いで、歯をくいしばって経営をしているんだ。吉見さんもお金を追い掛ける仕事ではなく、本質を追い掛ける仕事(コンサルタント)を企業にしなければいけませんよ。」と常に諭され、それを受け実直にやっています。そんなわけで、今年もお客様の声がない限り当初契約報酬のまま、追加工数分の請求をほとんどしませんでしたので、収入面では相変わらず厳しい一年でした。まだまだ「修行が足らん」ということでしょうね。
 創造経営コンサルタント部会のMSC-NETも今年で3年目(東京で偶数月開催)の参加です。時間と費用のねん出には苦労しますが、仕事の品質と自分の成長には大変役立ちます。参加メンバーが毎年増えて欲しいと心から願っています。創造経営本部のコンサルティング事業部スタッフも全力で関わって下さいますので、この輪が広がっていくことを楽しみにしているところです。
 プライベイトでは3月下旬に銀婚式の記念に(2年半遅れですが)オランダとベルギーへツアー旅行。暖冬の影響ですでに花が咲いており、北海道よりも暖かく、ベルギーの食事もビールもおいしく楽しんで参りました。久しぶりのヨーロッパは、円安ユーロ高に加えてユーロ圏はインフレ基調、日本のデフレに慣れた感覚では全てのものが非常に値上がりした印象を受け、円の使いでが少なくなった思いをいたしました。あらためて母国の通貨は強くあって欲しいと感じたものです。
 この旅行では忘れられないことがありました。オランダの二日目に添乗員が緊急入院、語学の巧みな同じツアー客を中心に(私の外国語は英語さえも満足に使えぬレベルです)、現地の日本人ガイドが翌日派遣されるまで一晩対応、ツアーメンバーに妙な連帯感が生まれました。それから、その翌日ベルギーの夕食のレストランでムール貝料理をさあ食べようという時に、入口付近から喧嘩のような大きな声とガタン、ガタンとぶつかる音、ドドッと数人がからまって倒れこむように店に入るなり、押さえつけられた一人の首筋にピストルが当てられ・・・と言う逮捕劇がすぐ目の前でありました。お店の方は、余裕を持って平然と衝立で目隠しをし、私たちの視界はそこで遮られ、その後10分ほどで二人が連行されていきました。刑事と思しき人はスキンヘッド、犯人より犯罪者らしい強面の雰囲気でした。このような経験はもうないことでしょう。正直「発砲されたらどうしよう」と一瞬思いましたもの。なお添乗員は帰国する前日に退院してきました。

【平成19年の主な仕事】
 今年は次のような経営改善支援を行いました。時々「吉見コンサルの仕事の内容が分からん」と言われますので、簡単に主なものを羅列します。
1年間の利益計画を一緒に作り、月次の予算実績会議に参加して、実績データをもとに計画達成のためにどうすべきか一緒に考えました。
中期経営計画(事業継承も含む)の策定に、一緒に取組みました。
停滞を打破しようと、本業と関連する新事業に取組むための「ビジネスプラン」を一緒に策定しました。
月次、四半期、半期会計レポートを作成し、経営改善につながるよう提示しました。
決算書分析レポート(短文と長分がありました)を作成し、経営改善につながるよう提案しました。
黒字や赤字の原因を掘り下げるために、建設業では工事現場別採算管理、小売業では店舗別採算管理、営業マンの個人別採算管理などの仕組みを考え、このデータを活用できるよう支援しました。
製造業では、原価計算制度の見直しをしました。
決算期を迎える半年前から、「この前提条件であれば決算時の損益はどうなるか」という決算予測を経営者や経理担当と毎月一緒に行いました。
ボランティアですが、スモールビジネスの創業支援を行いました。
初心者向けの財務管理の講師をいたしました。
カウンセリングの手法を応用した、「自己開発(自分の強みの発見と長所の活かし方)セミナー」の講師(創造経営北海道支部開催)をいたしました。
組織開発のセミナーを、札幌(菊池社会保険労務士と共催)と苫小牧で各1回行いました。
会計数字やデスクワークだけでは問題の本質は見えないので、定期的に社長とのヒヤリング(面談)に加えて、営業担当や製造担当責任者及びリーダークラスとの面談(インタビュー)の場を持ち、現実的な改善ができるように深く関わりました。

【趣味:舞台 クラシックバレエ】
 すでに過ぎましたが、芸術の秋である10月以降はいろいろなコンサートに出かけました。全てはここに書けませんので、一つだけ書きます。11月に2年ぶりにクラシックバレエを観てきました。演目は今の時期に上演が多い「白鳥の湖」です。私が初めてクラシックバレエを観たのは15年も前になるでしょうか。それも「白鳥の湖」でした。その後いろいろなバレエ団のこの演目を、すでに5回は観たように思います。最初私は、バレエと言うと女、子供の趣味の・・・みたいな感覚でいました(申し訳ありません)。結婚後折に触れて妻が「一度バレエを生で観たいと」希望しておりまして、15年ほど前に苫小牧に松山バレエ団が公演にきた時に、運転手がてら一緒に行ったのがバレエにはまったきっかけです。プリマである森下洋子さんの踊りが素晴らしいだけでなく、バレエは舞台に立つ人全員の織りなす総合芸術であると、バレエ初心者ながらその時感じました。素直に感動しました。テレビで観るのと全く違いました。
 今回はウクライナ国立キエフバレエ。毎回思うことですが、バレエ団により同じ演目でも演出がかなり違います。それもバレエを観る楽しみの一つです。演奏するオーケストラも、通常のコンサートと異なりバレエダンサーの踊り易さを考慮して、曲のスピードも違うし、リズムや音の強弱にとてもメリハリがあります。それに旧ソ連圏のバレエ団は群舞が非常にきれいです。個々人の技術力が高いレベルで均質化しているからでしょうね。その中でソリストになっていくことは、実に大変なこと思います。今回特に印象に残ったシーンは、「ウクライナ独自の民族舞踏を融合した演出」と「カラフルな民族衣装」(パンフレットから)でのキャラクターダンスです。実に楽しく観ることができました。
 私が高校3年生の時(今から35年ほど前になります)、当時の古典担当のT先生が、「バレエの白鳥の湖を見て実に感動した。お前たちも、良いと言われるものは何でも見ておけ。」と授業の中で言っておりました。T先生は当時29歳、まさに体育会系の雰囲気そのものの人で当時はサッカー部の顧問、その風貌とバレエが全く結びつかず、教室は笑いの渦でした。T先生のお薦めのお陰で、その後いろいろな鑑賞の楽しみが私に増えたことは事実です。今素直に感謝しています。

【長寿企業の特徴】
 創造経営は「三代75年経営」と表現し、長寿企業になることの支援に努めます。今年と言ってもかなり前ですが、NHKのテレビでも長寿企業の紹介番組があったかと思います。その中で、次のようにまとめていましたね。
①決して本業から外れない。
②世の中が変わったら“本業”から外れない中で社会のニーズに合わせて行く。
③危機は何十年かに一度襲ってくるもの。そこから逃げず、チャンスとして企業そのものを変革する。

【パート社員を活き活きと】
①同じ人に長く働いてもらいましょう。人の入れ替わりが激しいと、教育にも手間暇がかかりますし、大事なお客様に迷惑をかけることとなります。
②職場の人間関係は「誰もが働きやすく」を目指すこと。正社員優遇が行き過ぎては、パートさんの貢献意欲は高まりません。
③初心者は皆不慣れで不安なものです。これらを早く解消するもの(例えばマニュアル)や人(先輩や指導社員)はそろっていますか。
④標準作業書(やらなければいけないこと、やっていいこと、やってはいけないこと)を整備して、初期指導をしましょう。誤って覚えたことを後から教え直すのは、時間も手間もかかります。教育は徹底が原則です。
⑤パートさんの管理社員は、定期的に店舗や工場を訪問し、声かけしましょう、心をかけましょう。
⑥トラブルの時は、マニュアルよりも現地・現場で迅速な解決を。パートのおばさんが…うちの女の子が…という対処は止めましょう。
⑦誰が、どういう場面で、どんな判断をし、どんな発言をしたのか確認しましょう。多くの人は同じことを繰り返すものです。いいことをした人は褒めましょう。

[ 更新:2007-12-01 05:30:47 ]

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