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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

北海道:人口減少

総務省1月30日発表の2008年度住民基本台帳の人口移動報告によると、北海道は21,129人の減少だった。前年が20,267人減少とここ10年ほど毎年人口が減り続けている。

今年に入り原料安、燃料安の流れはあるが、売上高の減少の方が大きい企業が多く、今年相談に来られた経営者は皆本当に苦しんでいる。事務所通信で取り上げているダウンサイジングの具体策を当てはめ、今後の資金予想を計算して、良いことも悪いことも客観視できるようにと私はささやかな資料を作成しお渡ししている。例え無料相談でも、簡単なものだが文書にしてお渡ししている。正直、企業は売りにつながるものを見出さないと、一人、二人と順次社員を減らし続け、給与も賞与も下げ続け、最後は清算・退場となる流れがある。高賃金や充実した退職金などは、払いたくても払えない現実が相談に来られた企業にはある。
 こんな時だからこそ、ドラッカー氏の次の意見をかみしめたい。「人間が作ったものは四半世紀で有効性は失われる。会社も商品も技術もノウハウも、人間が作ったものだから、ライフサイクルがあり、手を打たねば陳腐化する。」私たちは新しいものを産み出す努力、探し出す努力を惜しんではいけない。
 顧客のニーズは常に高まるものだ。私のコンサルティングにしても、2~3年すると物足りなく感じる人は多い。特に成長志向の強い、伸び盛りの経営者はそうだ。
私たちは今新しい時代を生き始めている。だから過去のしがらみを思い切って断ち切る勇気を持とう。そして今目の前にある苦境を乗り切るには、①具体的な目標を立てる、②誰にも負けない努力をする、③強い意志で、心を強く持って経営をすることしかない。景気の後退局面にいるのだから、トップは前向きの言動をしていただきたい。この機会に「会社を良くするんだ」というファイトを見せていただきたい。
 その前提に、社員の働きの質、社員が作る製品の質、企業の信用の質を維持するだけではなく、高め続けなくてはいけない。階層に関係なく、働く人には担当する仕事の質と価値を高める必要に迫られている。トップだけではなく、社員もトップ同様に努力しなくては、今回は乗り切れない。
そのベースは基準行動であり、当たり前のことを当たり前に行うという組織風土だ。6Sなどと表現されるが、整理・整頓・清掃・清潔・作法・しつけを大事にしていただきたい。駐車場の車の止め方は整然としているだろうか、社屋の中だけでなく、社外にゴミは落ちていないか、除雪は迅速丁寧に行われているか、工具など共有使用の道具・備品は整然とあるべきところにあるだろうか、傘たての傘は整然としているだろうか。チェックポイントはたくさんある。これはまずいと思うなら、気づくのなら、じゃあ何をどうするか、フットワークを軽くして試して欲しい。慌てふためいて、オロオロしてはいけない。駄目だ、できないと諦めてもいけない。今まで起こせなかった変化を起こす時が来たと認識しよう。
そして毎年高まる顧客のニーズに対応するには、職場でのOJTとOFF-JTに加えて、自己啓発が繰り返される仕組みを作ろう。機械などの人工物の標準化は必要と思うが、人間個々人の適性や能力の標準化を、教育システムだけで機械的に完璧にできるようにはなるとは思えない。
経営は、人が保有し、かつ発揮する①技術力(テクニカルスキル)+②経営営力(マネジメントスキル)+人間力(ヒューマンスキル)の総和を武器に闘っている。だから旧式となって陳腐化した武器を大事にするのではなく、個々人が、自分の意思で、常に各技術(スキル)を革新して、日々極める努力と、必ず出会うトラブルからは逃げない勇気が必要だ。

[ 更新:2009-03-04 16:49:45 ]

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