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経営コンサルタント吉見からのお知らせ

日本経済新聞の12月の書評から

吉見が読んで見たいと思たもの

〇ヒトは「いじめ」をやめられない:中野信子著(小学館新書)
・人間は集団生活を営む上で他人を排除したり、制裁を加えるものだという立場から、いじめの抑制策を提言する。
・組織の流動性を高めて人間関係の濃度を薄める、他人と足並みをそろえることを美徳とする教育を見直す。

〇貧困と自己責任の近代日本史:木下光生著(人文書院)
・江戸期の石高は、課税の多寡を左右する指標になっていた。逆に言えば、石高に含まれない収入は非課税扱いとなる。多くの農家は、おのずとそちら方面のかせぎをふくらますようになる。石高の額面などでは、貧富の度合いがはかれないゆえんである。
・貧困へ追い込まれる人たちの経理をうかがうと、厳しい年貢や、劣悪な農耕事情で苦しむものはあまり多くない。身の丈に合わない派手な消費のおかげで破産を余儀なくされるのが普通であった。
・逼迫した人の多くは、そのことに自己責任を感じやすかった。共同体からの施しを不名誉に感じ、受け入れようとしないものも少なくない。貰うのではなく、借金としての受理にこだわるものも大勢いた。

〇カテゴリーキング:アル・ラマンほか著(集英社)
・先行者ではない企業がライバルを圧倒しトップに駆け上がったのは、ベターではないディファレントな何かを追い求めてきたからである。そのディファレントの正体が「カテゴリー」である。
・トップとして君臨する企業に共通するのは新製品や新サービスの開発ではなく、新しいカテゴリーを生み出し企業であることを発見した。…優れた製品と優れた会社と優れたカテゴリーの3要素を同時にデザインした企業がカテゴリーキングになるし、2番手以降を大きく引き離す。
・人々は自分が抱える問題について語る人を見たらその人が解決策を持っているに違いないと理解する。その人の提供する製品やサービスを自然と購入するようになる。

三菱商事代表取締役常務執行役員 増一行氏が次のように語ったようですね。
「諦めるのも早いのが日本人なら、形だけ整えて魂を抜いてしまうのも日本人。結果としてルールの残骸だけが残る」
→諦めず、執着心を切らさず、とにかく続けるから、時期が来て成果となることが多いでしょう。
形を整え、魂を吹き込み、願いと祈りを込めて成就させようと試行錯誤するから、新しいものが定着するものと思います。
残骸を見るのは悲しいものがあります。これまでの努力は、いったい何だったのだろうと思いませんか。

[ 更新:2017-12-30 08:54:11 ]

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